このところ、原田ひ香さんの小説にはまって
いて
ただタイトルにひかれて読んでみようと
思ったのだけれど、これが小説のはずなのに
何処かにこんな事件あったっけと思うぐらい
リアルで、それがまた苦しくて、
ちょっときつい本だった。
育ちが複雑で離婚して子供を旦那さん側に
置いて、生活のために戻りたくもない実家に
戻った女性と、親がいなくなって残された
祖父母を親戚に押し付けられて、仕事も
結婚もできず自分が生きていく意味と
生活のために介護を続ける女性。
この二人の女性が絡みながら
深い闇へと堕ちていく…
そして、最後の方、主人公はこう思う。
「どこへ行っても、この世は修羅なのかも
しれない。
結局、女の生きる道はただ一つ、
誰かの後始末、誰かの介護をして
生きていくしかないのかもしれない。」
と。
あくまで小説ですが、
ちょうど主人公たちが私の娘世代で
うちの娘のお友達にも
そろそろご両親の介護が、という方も
あるようで、
こんな天気の良い日、
窓から入ってくる風を心地よいと思える
私の今をありがたいと思わなければ、
としみじみ感じた次第です。
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